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最近、舞台だけでなくいろんな人の前で話をする機会がふえました。
〃よくいうよ〃
憲法を守るうという人たちのある集会で、憲法を、変えようという側の「日本が侵略されたらどうする。どうやって国を守るのか」という意見に、どう答えるかを突きつけてみました。そして僕なら「よくいうよ前科者が!」と答える、としゃべりました。個人の場合、刑に服して社会に戻ってきた人を前科者といって差別してはいけない。でも、日本という国はついこのあいだまで十五年間、アジアを侵略した。だのに刑に服していない。今もって政府の偉い人たちは、”侵略はしていない”とくり返す。泥棒が人の物をさんざんかっぱらって”人の顔を見たら泥棒と思え”といって戸締まりをしろというのと同じです。事実として日本はアメリカに次ぐ世界第2位の軍事力を持っている。経済のうえでは侵略している。侵略されたらどうなる、ではない。侵略したらどうなるかが問題なんです。怖がっているのは、アジアの人たちだよ、と。
ある所では、日本人は恥の民族だというけど大ウソだ、としゃべった。だって、中国侵略を中国のためにやったとウソの記事をさんざん書き、「天皇陛下万歳」とうたい、”アメり力何するものぞいけいけ”とあおった大新聞が、戦争が終わっても同じ名前のまんまで発行を続けている。清算しないで、恥ずかしくないのか、と。
質問の女性に
また、学生たちの前では、「体制に殉じることはたたかわないことだ。たたかっていれば、目は生き生きしてくる。たたかわない者にどうして魅力が出てくる?」と問いかけました。
別の講演では、選手と外野席の関係の話をしました。外野席に良い客がいてうまい応援をすれば、プレーをする選手は、勇気を持ってたたかえるんです。外野席のお客が駄目だとせっかく良いプレーをしても孤独になる。つまり、どれくらい大衆というものに責任があるか、ということをいくつかの例をあげて話しました。その講演後、ご婦人から「じゃあ私はこれからどうしたら良いんでしょう?」と質問が出たんです。そこで、僕は、いってしまったーー。”共産党に投票しなさいよ”と。それ以外の党は、どこに入れても同じです。選挙前はおいしいことをいって、ふたを開けたら結局、この人もこの人も裏切ったということになる。ともかくだまされたと思って日本共産党にいれてみなさい、僕はいつも入れてます。共産党の議員がふえれば、橋本だの小沢だのがあわてるあわてる。そのあわてぶりを見るだけでもおもしろい。このまま好き勝手をやらせるんですか、野次馬根性でも良いから、一ぺんあわてさせようじゃないですか、と。
改憲の狙い
実は、その時は、公的機関の催しだったんです。だから当然、いろんな人がいる。主催者をハッとさせたかもしれない。でも、僕はその時、半端なことはいってられないという気持ちでした。
今、日本は大事なところにきている。憲法を変えようという連中はチャンスを狙っている。卑怯(ひきょう)にも彼らは、徴兵という問題をあからさまには出していないけれども。憲法を変えようというのは、徴兵にもっていきたいからです。それが一番こわい。
「共産党に入れておどかしてやろうじゃないの!」ーーこれが、僕なりのメッセージです。 (談)
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