出演者のこだわりがもたらした幸運

 パフォーマンスの入れ替りの時間も節約したいと、原爆太鼓はステージではなく、客席左手で演じる予定でした。鳴滝高校音楽室でのリハーサル後そのことを告げると、片桐先生の顔色がにわかに変わりました。「舞台以外でやったことはありません。人を貸してもらえば短時間でセットできます」と食い下がられ、舞台監督と顔を見合わせ舞台に上げることにしました。ここで引き下がっていなければ客席が減ることになり、開会集会はさらに混雑するところでした。一方、「平和の旅へ」合唱団には出演依頼したものの適当な会場が見つかりません。「参加者は少ないかもしれないが山里小学校体育館で」とお願いしたのですが・・・。演奏開始直後から入場する人、人、人,の波。スタッフはゆっくり鑑賞することもできず、追加の椅子運びに追われたのでした。

NEXT