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上海訪問記


第3部 鉄路の旅、蘇州へ


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10月20日、日曜日は上海駅から列車で蘇州観光。駅前には少数民族の親子多数が物乞いをしており、貧困からの脱出をめざして上海に出てはきたが厳しい現実にさらされている姿に心が痛みます。中国の鉄道は、北京と香港を結ぶ京九鉄道の整備が終わったところで、上海駅にも長編成の長距離列車が出発を待っていました。

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[teturo]
[shanai] [huukei] [soshuu]

   上海から蘇州までは約1時間。沿線は延々と広がる農地、ところどころ運河や湖が見えます。とにかく広い、というのが実感です。

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[suiro]

 蘇州は東洋のベニスといわれる運河の都。こんな風景がいたるところで見られます。

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 ここは虎丘斜塔。小高い丘の頂上に斜めに立った寺院があり、これが尻尾で、全体がうずくまる虎のように見えることから虎丘と呼ばれています。

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途中に試剣石と呼ばれるぱっくり二つに割れた巨石があります。なるほど、刀で切ったように見事にまっすぐ割れています。ところでピサの斜塔も、水の都ベニスもイタリア。ピサの斜塔が傾いたのは地震のせい、虎丘斜塔は地盤が弱かったせいですが、なにか特に意識してるんでしょうか。

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 寒山寺の鐘は1回突くと10歳若返ると言われているそうです。私も試してみたのですが中心を外してKwayi−−inって感じ。ま、5年くらい若返ったかな。 浜松の館山寺とは姉妹寺になるそうで、心を通じ合った二人の僧が遠く離れた場所で互いに鐘を突いて会話したという逸話が残されています。

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 失脚した明の時代の高官が築いたという、その名も拙政園。日本風の要素もあり、心和む名園です。このような大小さまざまの庭園が数多く存在している、蘇州は庭園と別荘の町です。

[sishuu]

 蘇州名物の両面刺繍、表裏とも同じ色、模様のものと、模様は同じだが色の違うものがあり、この作品は30万円!。


 蘇州は両面刺繍だけでなく、絹を原材料とした衣料品も豊富。実はこの後、シルクの加工工場に併設された展示場でのショッピングと、その前に10数名の若い女性による、下着からチャイナドレスまでの一大ファッションショーがあったのですが、見とれてしまって、シャッターを切るのを忘れていました。惜しい!

 蘇州はシルクと水路、庭園、別荘という、特産、景勝の地ですが、近郊には経済特区もあり、近代的な都会としても発展しつつある、躍動的な街でした。


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