大変寂しいお知らせです。 この訪問記に登場した「長崎上海フェリー」が1996年12月10日長崎着便を最後に運休することと なってしまいました。 報道によりますと、 「長崎上海国際フェリー(本社長崎市、林永治社長)は(12月)5日、長崎市と中国・上海市間を結ぶ フェリー航路を11日から運休する意向を県に伝えた。中国側合弁企業からの運休要請としており、旅客や 貨物の伸び悩みによる累積赤字が原因と見られる。運行再開のめどはない。 県の強力な後押しによって51年ぶりに開設された同航路は、わずか2年半で厳しい局面に立たされた。」 (12月6日付、長崎新聞)とされています。 このページでも貨物が少ない現実を指摘していましたが、旅客利用率は15%、貨物は25%と採算 ベースの約半分。単年度赤字は2億円近くと見られています。 長崎県は「51年ぶりの国際定期航路の復活」として1994年6月開設されたこの航路を全面的に支援。 役員を送り込むほか、96年3月には就航船の更新にあたって4億円を金融機関に預託、航路利用の観光客 への助成金制度も導入していました。 大変残念な事態となりましたが、別の報道によると中国から外国への団体旅行ビザが97年春から解禁 されることに期待がかかっているともいわれ、早い時期の航路再開を望みたいものです。 (12月9日追記)なお、長崎県の強い働きかけにより96年中は運行が継続され、突然の休止による旅客、 貨物への影響はある程度緩和されることになりました。 (1月28日追記)12月31日到着予定だった「最終便」は、濃霧のため上海出港が遅れ、新年になって 長崎港に帰りました。今は長崎港入り口のブイに繋がれて、再開の日を待っています。
reshowの報告は以上です。
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